至高の精神13　高慶敬子「蓮暦」

従来の価値にとらわれず、自由で旺盛な活動を展開している作家を取り上げ、同時代の美術がもつ多様な状況を紹介する「至高の精神」。第１３回として、魚津市在住の画家　高慶敬子（こうけい けいこ　１９６７～）さんの作品を展示します。

　至高の精神展 IN SPIRITU ALTISSIMO （イン・スピルツ・アルティシモ）は、多様な展開を見せる現代美術の分野で活躍している作家を紹介する展覧会です。第１３回目となる今回は、魚津市在住の画家 高慶敬子さんの作品を展示します。

　高慶さんは、1967年富山県入善町に生まれ、東海大学教養学部芸術学科美術学課程へと進学します。在学中は、絵画を基礎から学び油彩を中心に制作を行います。その後は、銅版画の技術も習得するなどして芸術表現の幅を広げて行きます。さらに、1998年の個展後は、大型の版画プレス機の導入で作品の大判化を可能にし、精力的に制作を続けたことで県内の展覧会にも多く招待され注目を集めてきました。

　高慶さんは、日常にある自然を主な画題としています。その中でも特に植物が持つ神秘的な生命力に魅了され、自身の内面に深く取り込んで再構築し作品化します。その鋭い視線で描かれた細密な植物は幻想的な静謐さを画面に漂わせています。

　今回の展覧会では「蓮暦（はすごよみ）」とし、アトリエ近くに生育する「蓮」の1年間を作品化した最新作のみで、会場構成を行い、高慶敬子さんの世界を紹介します。

　※会期中の土日は、出品作家が美術館におります。